SBSコラム
次亜塩素酸水とは何者?~その3③ ウイルス除菌方法~
今回は、次亜塩素酸の効果を最大限高める、
【酸性電解水・次亜塩素酸ナトリウム溶液を使った除菌方法】についてお伝えします\(^o^)/
ポイントは3つです。
1.有機物(嘔吐物や汚れなど)はあらかじめ取り除いておく。
2.使用上の注意をよく確認し、次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度は正しく守る。
3.薬剤をふきかけて一方通行でふき取り、その後水拭きする。
1 前回のおさらいですが、
次亜塩素酸は、容易に有機物と反応してしまうので、あらかじめ取り除く必要があります。
(>>>酸性電解水(次亜塩素酸水)とは何者?~その2~https://s-b-s.co.jp/column/549/)
さらに、次亜塩素酸ナトリウムは強アルカリ性のため、嘔吐物などの酸性のものに直接吹きかけると、
有害な塩素ガスが発生し、危険な場合もあります。
特にノロウイルスは、乾燥すると空気中に漂い、口から感染するといわれています。(; ・`д・´)
汚物掃除の際は、使い捨てのガウン(エプロン)・マスク・手袋を着用し、
汚物中のウイルスが飛び散らないように、静かにふき取るのがポイントです。
2 正しい濃度を守る。
ウイルス液自体が有機物であり、次亜塩素酸水の有効性を阻害する物質として作用します。
したがって、有機物を取り除いたうえで、ウイルスを除菌するための有効濃度が必要です。(゜_゜>)
酸性電解水中での次亜塩素酸は不安定で、時間の経過とともに濃度が下がるので、
使用期限などに気を付けてください。
逆に、濃すぎるものは危険です(ノД`)・゜・。
耳にタコができそうですが、いや、この場合、目でしょうか(笑)
酸性電解水(次亜塩素酸水)も次亜塩素酸ナトリウム溶液も、
次亜塩素酸の濃度が濃いほど、また作用させる時間が長いほど、ノロウイルス等に対して有効でありますが、
反面、除菌するモノの腐食作用や漂白作用が強く、変色等の恐れがあります。
特に次亜塩素酸ナトリウムは、人体への刺激が強いため、濃いものは危険です。
こちらのコラムでは何度もお伝えしていますが、大切なことなので、
私の指にタコができるまでお伝えしようと思います( ´艸`)笑
酸性電解水は、電解水装置で濃度を設定し、電解水を生成させ、希釈なしで使うことができるので、
ここでは次亜塩素酸ナトリウム溶液の作り方をご紹介します(`・ω・´)
次亜塩素酸ナトリウム溶液は、時間が経つと効果がなくなるので、
その都度使い切りましょう。
500mlのペットボトルで作るのが、作りやすい量かもしれませんね\(^o^)/
【500mlのペットボトルの場合】
200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液を作るために、
水5000ml(5L)に対して、漂白剤を20ml入れるということは、
単純計算ですが、水500mlに対しては、2mlの漂白剤を入れるということになりますね。
ペットボトルのキャップは約5mlらしいので、
500mlのペットボトル1本分の水に、キャップ半分よりやや少なめぐらいの漂白剤で、
200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液が作れます。
500ppmの溶液を作りたいときは、500mlのペットボトル1本分の水1本分に対して、キャップ1杯分。
覚えておけば面倒な計算もいらないですね。(`・ω・´)キラーン
3 ふき取りは一方通行で
厚生労働省が主催する、令和4年度生活衛生関係技術担当者研究会の資料では、
清掃後に汚染度が上昇する例が挙げられています。
これは、汚染度の高い部分を拭いたクロスで、汚染度の低い部分が拭かれることが原因であると考えられています。
そこで、清掃方法をクロスは往復させずに一方向で何回かふき取るようにしたところ、
清掃後に汚染度や一般細菌の数が減りました。
>>感染症対策を踏まえた建物内部の適切な清掃手法等の検証及び確立のための研究について P22~25 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001054169.pdf
私は普段のふき取りで、クロスを左右に大きく動かして拭いていました(*_*)
今日からは一方通行に拭いて、
掃除をしているつもりにならないように気を付けようと思います!
最後に、ウイルス対策と言えば、
手洗いは、手指に付着しているウイルスを減らす最も有効な方法です。
石けん自体には、ノンエンベロープウイルス(ノロウイルス等)を直接失活化させる効果はありませんが、
手の皮脂汚れを落とすことにより、ウイルスを手指からはがれやすくする効果があります。ᕙ( ˙꒳˙ )ᕗパワー
厚生労働省によると、コロナウイルスに対する手洗い効果に関して、
手指に付着しているウイルスの数は、流水ですすぐだけで100分の1に、石鹸やハンドソープで10秒もみ洗いし流水で15秒すすいだ場合、1万分の1に減らせるそうです。
(新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について{厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)より)
これは驚きですね!
最近は、インフルエンザが流行っているようです。
これからのさらなる流行に備えて、手洗いうがいを忘れず、
日頃のお掃除でも、この除菌方法の実践していきたいと思います。